船舶登録に必要なグロストンの出し方

船の大きさを表現する単位にはいくつかの種類があります。船舶の大きさを客観的数値で表すことがとくに必要になるのが船舶登録をするときです。理由としては登録後の税金計算のための課税標準金額を算出するための参考資料にしたり、港湾施設へ入港したときの施設利用料を算定するために船舶の大きさを知るための尺度が必要不可欠になると考えられるからです。

もっとも船の大きさを比較対象する尺度にはいくつかの種類があり、それぞれに異なる意味合いを持っているので混同しないように注意する必要があります。ここでは代表的な指標となる総トン数や純トン数などの概念を確認し、登録時に必須になるグロストン(GT)の意義と算定方法の基礎を確認して参りましょう。

総トン数は船体で覆われた全ての部分の容積の総量を意味しているもので、グロストン(GT)の異名をもっており民間船の規模の大きさを表す場合に使用されています。100立法フィートを1トンで表したもので、関税や登録免許税・港湾への入渠料や水先案内料などの算定に活用されています。

これに対して純トン数は船全体の容積から船員室や機械室など、船の航行に必要な設備を除外した部分の容積を指す概念になります。具体的には機関室などの他にバラストタンクなども含みます。航行に必要なユニットを除外していることから、具体的には客室部分などの容積を表すことになります。船の収益能力を算定する指標として機能するので、純トン数は特に課税額を算定するときに大きな意味を持つことになるのです。

ところで世界的にも海上通行上特別の意義をもつパナマ運河やスエズ運河などにおいては、総トン数や純トン数の特別規定が運用されており、特に運河トン数と呼ばれています。

グロストンの算定方法は中世ヨーロッパでは積載できる酒樽の数で表示する方法を嚆矢として、各国でまちまちな算定方法が採用されてきました。しかし第二次世界大戦を契機にコンテナ船や自動車運用船などの登場をみることで世界的に海洋経済が発展した結果、国際的にグロストン数の算定方法を統一する機運が高まり、1969年には世界共通のグロストン数の採用を目指して国際条約が締結されるにいたりました。

その結果、総トン数(グロストン)の算定方法=(0.2+0.02×log10V)×Vの数式で統一されているのです。この算定方法の特徴は船舶の用途により取り扱いを廃止し、内法容積ではなく外板内面までの容積を対象にした点にあります。